2024/02/19
7人用3時間¥3,000
山間にある、知る人ぞ知る辺鄙な宿。
近くの町までは歩いて3日はかかるその宿には、登山客や狩人がやって来て数日を過ごす。
宿泊客は毎日、一人か二人ほどしかいないのが常だった。
ところがこの日は様子が違った。陽が落ちる頃、続々と旅人がやって来るではないか。
そして最終的には10人もの宿泊客が集まったのだった。
予想外の出来事に慌ただしく旅人を部屋へと案内する主人。
「今日はご招待いただきありがとうございます。」
ある旅人がそう言って、主人に招待状を見せた。
「…え、いえ…。私からそういったものはお出ししておりませんが…?」
不思議に思った主人が確認したところ、訪れた旅人10人全員が招待状を手にしていた。
「これは一体、どういうことなのでしょうか…。」