2024/02/16
8人用4時間¥5,000
森と泉、そして聖女ヨハンナの祈りによって守られる清浄なる大地。
安住の地を得た村人たちは、慎ましいながらも平穏な日々を送ってきた。
それでも聖女の祈りが届かぬ夜がある。太陽も月もすり抜ける魔物“アンフィスバエナ”がいる。
新月の晩は、決して外を覗いてはならない。“アンフィスバエナ”の四つの眼に見つかってしまうから。
新月の晩は、決して家から出てはならない。“アンフィスバエナ”の毒の息に呪われてしまうから。
新月の晩は、決して起きていてはならない。“アンフィスバエナ”の遠吠えに心を削られてしまうから。
ずっとそうしてきたのだ……。
今日も魔物をやり過ごした。羊は減っていない。もちろん村人も。そのはずだった。
だがなんたることか! ヨハンナがどこにもいないのだ!
“アンフィスバエナ”の仕業だろうか? それとも、ここにいる誰かが……?
神秘と怪異のすきまから、今、真実が浮かび上がる。